カワサキモータース(伊藤浩社長、兵庫県明石市)は、メキシコ工場でオフロード四輪車の量産を始めたと発表した。生産能力は年間3万台で、ユーティリティービークル「MULE(ミュール)」などを皮切りに生産車種を順次、増やす。

 同社は、北米市場のオフロード四輪の需要増加に対応するため、21年度から米国とメキシコへの設備投資を進めてきた。メキシコ工場の稼働により、北米での生産能力は年5万台から同10万台に倍増した。今後も新モデルを投入するなどし、四輪事業の売上高を2022年度の約1600億円から25年度には約3千億円へと増やす考えだ。

 メキシコ工場では自動化を進めるほか、素材加工から完成車の組立までを手がけ、需要に応じて柔軟に生産できる体制を構築した。