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国交省、ETC義務化へ動き始める。その狙いは?

2011年12月5日 06:00
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国交省、ETC義務化へ動き始める。その狙いは?

将来はETC料金所のみに?(画像はイメージ)

 ETCの搭載義務付けに関する国土交通省幹部の前向きな発言が相次いでいる。

 前田武志国交相に続き、同省「高速道路のあり方検討有識者会議」の寺島実郎座長(日本総研理事長)も「高速道路の通行車両にETCの搭載義務付けを検討すべき」との考えを表明。同省の室井邦彦政務官は1日の会見で「積極的な対応をとっていきたい」などと語った。

 ETCは1997年にスタート。車載器の購入負担などが嫌われ、最初の2~3年は普及が進まなかったが、業を煮やした国交省が税金を投じた車載器購入支援や割引率の高いハイウェイカードの廃止、対応料金所の増設を進めた結果、料金支払いに占める利用率は8割以上にまで高まった。

 同省がETCの装着義務化にこだわるのは、来年1月から都市高速で導入される距離別料金のほか、多彩な料金施策で交通需要を積極的にコントロールするTDM(交通需要管理)にも有効との考えや、「ドライブスルー決済」などETCを社会インフラとしてさらに活用していく発想が背景にあると見られる。利用率は8割とはいえ、高速をほとんど利用しない軽自動車などを含めた保有台数ベースの普及率は4割程度とされ、仮に装着が義務付けられれば、ETC車載器の特需が再びカー用品業界で発生する可能性もある。

 しかし、高速の利用頻度が少ないドライバーにも車載器購入を強いることになり、装着義務づけには相応の公益性が不可欠。明確な根拠を示さないままでの義務付けは、車載器の事務手続きなどを担う「道路システム高度化推進機構(ORSE)」などの財団法人批判にもつながりかねない。同省には慎重な議論や説明責任が求められそうだ。

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